[新刊超速レビュー]『海から生まれた毒と薬』
2012年5月6日
海から生まれた毒と薬 作者: Anthony T. Tu (杜 祖健),比嘉辰雄 出版社/メーカー: 丸善出版 発売日: 2012/04/27 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (1件) を見る 「毒にも薬にもならないやつ」とは目立った短所も長所もない退屈な人を揶揄した言葉だ。ときに毒は薬にもなり、短所は長所にもなる。 薬剤開発において毒が薬になるためはLD50とED50が大きく離れている必要がある。LD50とは毒を与えた動物が50%死亡してしまう量(letan dose)のこ ...
[新刊超速レビュー]「芸術新潮2012年4月号」大友克洋特集
2012年4月18日
芸術新潮 2012年 04月号 [雑誌] 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 2012/03/24 メディア: 雑誌 購入: 1人 クリック: 9回 この商品を含むブログ (13件) を見る 今月号の「芸術新潮」は大友克洋特集だ。ボクはほとんどマンガを読まないのだが、大友作品だけは美術書として、本として買っている。大友と同様、非常に緻密に人物や建築物などを描き込む画風で人気の高い山口晃が画家と呼ばれるのに対して、その山口に大きな影響を与えた大友は漫画家と呼ばれる。まあ、ご本人はどっち ...
[書評]『閉じこもるインターネット』
2012年4月16日
閉じこもるインターネット――グーグル・パーソナライズ・民主主義 作者: イーライ・パリサー,Eli Pariser,井口耕二 出版社/メーカー: 早川書房 発売日: 2012/02/23 メディア: 単行本 購入: 2人 クリック: 34回 この商品を含むブログ (19件) を見る 著者は1980年生まれのアメリカ人。リベラル系市民団体MoveOn.orgの理事会長だ。オバマの選挙に積極的に関与するなど、政治的な立場ははっきりしている。本書も第3者の視点で書かれたノンフィクションと ...
[新刊超速レビュー]『ぞわぞわした生きものたち』
2012年4月11日
ぞわぞわした生きものたち 古生代の巨大節足動物 (サイエンス・アイ新書) 作者: 金子隆一 出版社/メーカー: ソフトバンククリエイティブ 発売日: 2012/03/19 メディア: 新書 クリック: 5回 この商品を含むブログ (4件) を見る ともかく「ぞわぞわ」しているのである。足が無数に生えていて、ぞわぞわしているのである。ほぼ全ページにそのぞわぞわした生き物のイラストが掲載されているのである。そのすべてがすでに絶滅しているとはいえ、本当に気持ち悪い。 人間は人種や民族を超え ...
[新刊ちょい読み]『死ぬまで編集者気分』
2012年3月30日
死ぬまで編集者気分―新日本文学会・平凡社・マイクロソフト 作者: 小林祥一郎 出版社/メーカー: 新宿書房 発売日: 2012/04 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (1件) を見る 著者からの献本である。小林祥一郎氏。1928年生まれ。海軍兵学校をへて名古屋大学卒業。1952年新日本文学会事務局に入る。1954年花田清輝編集長解任に抗議して辞職。同年平凡社入社。『世界大百科事典』編集部に配属。1959年『日本残酷物語』編集部。1964年雑誌『太陽』編集長。1966年『新文学 ...
[新刊ちょい読み]『改訂新版 藤巻健史の実践・金融マーケット集中講義』
2012年3月29日
[改訂新版]藤巻健史の実践・金融マーケット集中講義 (光文社新書) 作者: 藤巻健史 出版社/メーカー: 光文社 発売日: 2012/03/16 メディア: 新書 クリック: 1回 この商品を含むブログ (6件) を見る 著者からの献本である。著者とはマネックス証券の松本大氏と3人で『トーキョー金融道』という本を出版したこともある。『トーキョー金融道』は東洋経済新報社の月刊「金融ビジネス」に連載されていたものを2003年に一冊にまとめたものだった。本書も2003年に刊行されており、こ ...
[書評]『理系の子』
2012年3月28日
理系の子―高校生科学オリンピックの青春 作者: ジュディダットン,Judy Dutton,横山啓明 出版社/メーカー: 文藝春秋 発売日: 2012/03 メディア: 単行本 購入: 3人 クリック: 28回 この商品を含むブログ (6件) を見る 早くも2012年のNo.1候補が登場した。サイエンス系のノンフィクションなのだが、読んでいる途中なんども目を拭ってしまった。サイエンスで泣けるとは夢にも思わなかった。登場人物は12人の高校生。彼らの純粋さと熱中して研究に打ち込む姿に胸を打た ...
[書評]『和本のススメ』
2012年3月22日
和本のすすめ――江戸を読み解くために (岩波新書) 作者: 中野三敏 出版社/メーカー: 岩波書店 発売日: 2011/10/21 メディア: 新書 購入: 1人 クリック: 12回 この商品を含むブログ (16件) を見る 21世紀に入ってから静かな江戸ブームが続いている。2002年は江戸開府400年で盛り上がったし、江戸の面影をのこす歌舞伎座は2009年1月から2010年4月まで「さよなら公演」を行い、連日の大入り満員だった。2010年には江戸東京博物館が15周年を迎え、来場者数は ...
[伝統芸能]三月大歌舞伎 昼の部
2012年3月20日
3月昼の部は初めて歌舞伎を観るという人にはおススメしにくい。「荒川の佐吉」は初演が昭和7年の新歌舞伎である。美しい七五調などの名台詞や「つらね」はなく、淡々と当時の日常語で会話が続く。「見得」を切る粋な場面もなく、映画のようにストーリーが進んでいく。つまり、あくまでも歌舞伎に対する新・歌舞伎なのである。 橋下大阪市長が文楽に対する補助金を打ち切るにあたって、「正直、文楽を、今の若い人達が、金払ってみんなで見に行こうと思えないのは、やはり現代に合わせたやり方をやっていないからだと思います。」といっ ...
[伝統芸能]3月大歌舞伎 昼の部
2012年3月20日
3月昼の部は初めて歌舞伎を観るという人にはおススメしにくい。「荒川の佐吉」は初演が昭和7年の新歌舞伎である。美しい七五調などの名台詞や「つらね」はなく、淡々と当時の日常語で会話が続く。「見得」を切る粋な場面もなく、映画のようにストーリーが進んでいく。つまり、あくまでも歌舞伎に対する新・歌舞伎なのである。 橋下大阪市長が文楽に対する補助金を打ち切るにあたって、「正直、文楽を、今の若い人達が、金払ってみんなで見に行こうと思えないのは、やはり現代に合わせたやり方をやっていないからだと思います。」といっ ...